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習近平副主席の天皇陛下謁見について
平成21年12月24日
このメッセージはテキストのみとなります。

今回の経緯は大問題です。何らかの強い意向が働いた結果、これまでのルールを破って会見することになったと思われるからです。
羽毛田信吾宮内庁長官が、緊急記者会見で「大きくいえば陛下の政治利用ということだ」と批判しました。私は彼をよく知っていますが、日ごろは非常に穏やかな人物ですので、職を賭しての発言でしょう。

戦後、陛下は一貫して政治的中立を丁寧にお守りになってきました。そのために、政治家も宮内庁も努力してきたのです。それに対して小沢氏はこう言いました。
「国事行為は、内閣の助言と承認で行われるんだよ。天皇陛下のお体が優れない、体調が優れないというならば、それよりも優位性の低い行事はお休みになればいいじゃないですか」
まるで、陛下の日程も、発言される内容も、全部政治家が決められるんだというように聞こえます。

権力というのは、それを行使するのにきわめて慎重になるべきです。
私は、諸外国の要人が、陛下をぜひお会いしたい憧れの対象と見ているのは、日本人が天皇陛下のシンボル、象徴性を大切に守ってきたからだと思います。そんな存在はアメリカにも中国にもありません。だからこそお会いしたいと思っている“象徴天皇制”を壊してしまいかねないということの危機感が、小沢さんの発言には少しもありません。

今回、官邸は一度諦めていますし、習近平氏もかならずしも陛下に会わなければ訪日の目的が達せられないというふうには思っていなかったでしょう。習近平氏が近い将来中国のNO.1になられたとしたら、当然のことながら訪日して陛下にお会いになるでしょう。それで良かったのだろうと思います。
この騒動の結果として、日本国民の間に「中国は日本の天皇制や、それに寄せる国民の気持ちを分かってないんだな」というイメージを与えてしまったとしたら、中国や習近平氏にとってもいいことではありません。日本側のハンドリングの間違いです。