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ねじれ国会と言うけれど…
平成20年4月18日
このメッセージはテキストのみとなります。

 東京では桜の季節が過ぎ、日々暖かくなっています。ゴールデンウィークが終われば、背広も夏物に衣替えです。花曇りの季節も終わりに近づいていますが、国会の中では相変わらず政治的雰囲気もどんよりとしています。桜の季節の花曇りなら色気もあるけれど、国会のこの状況はいただけません。
 最近、タクシーに乗っても、選挙区に帰っても「もっとしっかりして下さいよ」「年寄りを殺す気ですか」などと言われます。直接顔を合わせているので、ひどい罵声にはならないけれど、言葉のどこかに鋭いとげが刺さっています。政治生活34〜35年になるけれど、与野党ともエネルギーの落ちたこんな状況はめずらしいことです。
 我々も、いろんな誤算続きでした。今、考えてみると、昨年の秋の国会で新テロ対策特別措置法は早々にあきらめて店じまいをし、早めに予算編成に着手して、1月からは期限切れが迫っている特定財源法案を審議すべきだったと思います。そうすれば、「参院で60日間議決しなければ衆院は再議決できる」という法律によって、3月中旬には再議決が自然にできたわけです。また、2月29日の本予算案の強行採決も、大きな間違いだった。3月4日か5日まで採決を伸ばせば、野党も審議にうつるといっていたのだから、そこでなぜ妥協しなかったのか。
 自分たちが議員になったばかりの頃は、衆議院での予算通過が3月7日ごろになるのはごく当たり前のことでした。ほかの法案と異なり、予算案だけは衆議院通過後1ヶ月たてば自然成立します。現執行部にはそうした知識もあったはずなのに、どうして急いだのか。仮に予算の参議院通過が少しのびても、7日分とか10日分の暫定予算については、野党も非難できないし、協力するはずです。公務員の給与や、刑務所の収監者の食事代を出さないなどということはできないわけですから。
 日銀総裁人事にしても、参議院に衆議院と同様の同意権、あるいは拒否権を与えたのだから、民主党の意向をくんだ人事案を出さなければならないのはわかりきったことです。
 確かに「ねじれ国会」ではありますが、それを乗り越えるだけの知恵判断はいろいろあったはずです。選挙区に帰ると、「国会は大変ですね、毎日忙しいでしょう」と言われます。でも、実は国会の中は会議を開いていないので、忙しいことはありません。国の将来をみんな沈思黙考しているというのが実態です。
 時々、個別の委員会が開かれて、国会の大きな流れとは別に、あまりもめない法案が消化試合のごとく淡々と処理されています。与野党の議員がエレベーターで、廊下で、会話を交わし、その時だけは心が通っています。しかし、それではいけません。