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日本だけが主張し続けるイラク戦争の正当性
2006年9月13日
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アメリカのブッシュ大統領のイラク戦争は、ますます困ったことになってきました。“戦争の理由”と言われた大量破壊兵器がなかった、そしてもう一つの目標であったイラクを中心に、中近東地域を民主的な国にするということも、現実にはもう不可能になっています。

なぜならば、戦争前よりもずっと、国内のスンニ派とシーア派の対決は激しくなって、事実上もう内戦状態です。毎日数十人の人がマーケットで自爆テロにあって死ぬ、そんな記事がもう日常茶飯事になっています。一方、アメリカの兵士も確か2500人前後の死者になったんじゃないでしょうか。ほとんどは戦争で死んだのではなくて、戦争終わった後の混乱をなんとか収めようとしている過程の中で、アメリカの若い兵士達が犠牲になっているのです。

そういう最中、8日の日にアメリカの上院特別委員会で、また大きな大きな話題になる調査報告が出されました。ブッシュさんの戦争っていうのは正しかったのだろうか、ということを、アメリカの上院の民主党も、そして共和党も入った特別委員会でしっかりと調査したのですが、結論は、もともとイラクには大量破壊兵器はなかった。そしてアルカイーダとフセインの関係というものが大変危険視されて、また戦争に入っていったもう一つの理由にされたのですが、フセインそのものがアルカイーダを警戒して逮捕しようとまでしていたという事実がその調査の中で示されて、そしてアメリカが戦争に入る理由に正当性はほとんど無かったという報告な訳です。

もともと実は確か半年ぐらい前でしたでしょうか、ブッシュさんも自分たちが開戦をするに至ったその動機についての情報については誤りがあったと、ブッシュさん自らが認めていましたから、今度の上院特別委員会の報告はそれにかぶせての決定的な結論、つまりブッシュの戦いは間違いであったということを、はっきりとアメリカの意志として示したものと言えると思います。 問題は日本です。ブッシュさんの戦いに同調した、スペインのアスナール政権はつぶれました。イギリスのブレア首相もこの件で追い込まれて、あと一年以内に退陣すると言わざるを得なくなりました。イタリアの総理大臣ももういません。日本の小泉さんだけ、まだブッシュさんとともに「イラクの戦争は正しかった」と言って頑張っている形ですが、最近この8日の報告の後、安倍官房長官も「戦争するには正当な理由があった」ということを言っています。

おそらくこういう難しい問題になりますと、やはり外務当局、外務省に意見を聞いて答弁原案をもらって答弁するわけですけれども、まあここまで来ますと恐らく外務省の役人では「あれは間違えていました」とは言えないのです。政治家が判断しなきゃならないのです。

このあいだ、サンデープロジェクトで武部幹事長、冬柴書記長の討論がありました。やはり外務省のラインを出られない、しかしブッシュさん自身も誤りを認めているのに、まだ日本の官房長官が「正当性があった」と言わざるを得ないのは、日本の役所の人の答弁の誤りを認めない“無謬性の主張”というものの怖さをまざまざと見せつけているのではないかと思います。非常にやっかいなテーマを今日話してしまいましたけれども、あの戦いは間違っていたと思います。