最近、「改革の光と陰」という言葉がよく言われています。まあそういう「陰」という話のひとつになるのかわかりませんが、1月の4日に毎日新聞に面白い記事が出ていました。
私はこれを、名付けて「奥鬼怒川バス事件」とでも言いたくなりました。鬼怒川温泉からずっと奥に入ると、奥鬼怒川温泉地帯っていうのがあるんだそうです。ひなびた温泉地帯だけれども、結構好きな人は通う、ただ土曜日・日曜日・祝日に人々は行く。この地帯にバスが通っていたようなんですが、なかなか過疎地なもので東武鉄道が採算合わないといって止めたそうです。
沿線の住民、村人たちが病院に行くのにも足が無くて困ったということになって、村営バスを運行することになった。ただ、なかなか乗客も少ないんで1日5往復、それも48kmの片道が2100円という大変高いものだったらしいんです。
そういう運用をして3年してたら、まあ今度、規制緩和でバス事業もかなり自由に、まあ許可制で簡単にやれることになったものですから、地元の運送会社さんがこともあろうに土曜日と日曜日と祝日だけ運行するバス事業を始めた。それも2100円が500円安くて1600円、村営バスと同じ場所から出発するんだけれども、村営バスのスケジュールの5分前に出発するという運行なもんで、特に温泉に行く観光客の人達はみんな、このバスに乗っちゃった。村営バスは困ってしまう。そういいとこ取りされては困るねという話になったんだけれども、バス会社の社長さんは競争原理によって安くなったんですと。
で、こういう自由にバスを運行するのが政府の規制緩和、改革の方針に合っているんです、と言って、なんかうそぶいてたんではないでしょうけれども、そう言って反論しているようです。そうしますと、だんだん村営バスの方が成り立たなくなっていくわけです。
面白いひとつの事件だなあと思っています。この問題を解決するにはどうしたら良いか。ひとつは規制緩和、改革を今後とも続けていく、そしてバスの運行が採算合わないような過疎地に住んでる人には、まあ引越のお金を出すからもっと里に下りてきて欲しい、これがマーケットメカニズム、規制緩和路線だと思います。たぶん竹中路線はこういうことだと思います。
二番目は、運行する以上、いいとこ取りだけでは困る、だから普通のウィークディもちゃんと運行する義務を課する。バスのスケジュールも規制するという、もとに戻すっていう案です。
三番目は地元の地域意識にもうちょっとみんなが自信を持つようにしていく。コミュニティ意識を強めて、そしてバス会社の社長さんに「あなたどっか勘違いしていないか」と、「それで良いと思っているのか」と言って本当にもうどやしつけるような声で言う。政府の方針だと言っても、中央政府の方針がどうだこうだと、そんなことは関係ないと、地域のみんなに迷惑かけて良いのかと、言って強く迫る。
この三つの案しか無いような気がしますけど、さてみなさんはどう考えるでしょうか。また詳しくはテキストメッセージの方に載せておきますので、読んでみなさんのご意見を聞かせて下さい。 |