昨日衆議院が解散されました。その直後、小泉首相が我々にこう言いました。
「国会が郵政法案、郵政改革を否定しました。だから私は衆議院を解散しました。そして国民に改革か、反改革かを問うてみたい」と。
若干、よく意味がわからないなと思いました。衆議院はこの改革を通したのです。ですからその衆議院を解散しても、一方の参議院の方は現状のままの人数にあるわけですから、なかなか参議院の意見の違いというのは変わらない訳です。
「国会」という言葉と「衆議院」という言葉の使い方が、ちょっと違うような気がしますし、本当にある意味では、もしかしたら参議院というものの不要論にもつながるような発言でありましたが、いずれにしてもそんな議論よりも現実に解散されましたから、我々はこれから戦っていかなければならないと思っています。
どうしてこんな事になったのか、私は過去2〜3週間、つくづくこの永田町には2つの大きな誤解があると思っていました。
1つは、いくら自分たちがこの郵政法案を否認しても、否決しても、小泉さんはまず衆議院を解散することは無いだろう、と思っている反対グループのリーダーたちの誤解で、私は必ず小泉さんは解散するに違いない、その怪しさがあるという事を言い続けました。今度の解散という事で、はっきりと誤解であったという事がわかったと思います。
もう1つは、小泉さん自身の誤解だと僕は思うんですが、郵政ということをテーマにして国民に訴えれば、圧倒的に国民の支持が集まってくるという話であります。確かに昨日今日の小泉さんの激しい動き、鋭い目つき等から見れば、国民の、小泉さんに対する支持は高まってくると思いますけれども、一方、自民党そのものの支持が上がるかどうかは、これまた別問題で、さらに自民党から出ている国会議員の得票につながるか、そして大きな風となって今度の衆議院選挙で自民党が勝つかどうか、それもまた別問題だと思います。
どうもそんなに大きな風がこの候補者全体に吹いて、我々の選挙が大きく楽になるという感じではないように思うのですが、これは私の誤解であったか、小泉さんの誤解であったか、それはこれからやってみないとわかりません。
いずれにしても解散になった以上、私は単に郵政改革の問題ではなくて、今、国がやらなければならないいくつかの改革のテーマについて、みんなで議論する、この国を再び考え直してみる、この国再考の選挙、日本再考の解散というものにしなければいけないと思います。で、解散によって我々国会議員は選挙区に帰ります。そして普段よりも3倍も5倍もの密度で有権者と話し、意見を聞き、そして演説をし、その反応を、表情を見て、みんなの意見を聞いて、また9月に戻って来るわけです。
「郵政」というのはどういう改革であったのか、それから今、「年金」についてどういう論争をしなければならないのか――国民年金も含めての統一でなければいけないと私は思いますけれど、どうあるべきか。これもテーマです。
それから780兆位の「国地方の借金」がありますけれども、この問題や、今の年金の問題を考えても、「消費税」の問題を小泉政権時代に避けてきたということは、私は大きな間違いだと思いますので、国民のみなさんにはっきり問題を提起していかなければいけないと思っております。
また、「三位一体地方分権」ということがよく論議されておりますけれども、地方に権限と財源を渡すのはいいのですけれども、それは県に渡すべきなのか、さらに進んで市町村という基礎自治体に渡すべきなのか――住民自治の本質から考えると、私は県の力を少し落として、市町村を豊かに厚く、そしてここでみんなが悩み、苦しみ、考え、希望を論じ、ビジョンを作っていく、そのために権限と予算が増えることの方がいいんだろうと思います。例えば義務教育でいえば、学校の先生の人事権と予算は全部県が握っておりますけれども、そして市町村は学校を建てるだけなんですけれども、やはり教員の人事、配置などなど全て市町村ないし学校そのものに渡していった方がいい、という議論にもなると思います。
それから「靖国神社問題」が今、論議されておりますけれども、これは突き詰めていきますと満州事変以降の日本の近現代史をどう考えるか、あの戦争は正しかったのか、そういう論議の総括をしていないからこそ、今まで多くの問題が時々噴出し、外交問題になってそしてまた途中で終わってしまうというふうになっています。
これら、あとは「科学技術の基礎研究」の問題も含めて、私達はここでこの国再考の解散、この国再考解散って言いますか、この国探しの解散になるようにしていかなければ、このちょっと異常な解散というものを後々歴史の評価に堪えられないものにしてしまうのではないかと思います。解散しました。戦っていきます。しかし解散した以上、あの解散でみんなで全国民的に全ての論争を激しくやって、意味があったなという解散にしなければいけない、つくづくそう思っております。
これからまた解散に至るまで、また選挙になっても時々のテーマについて報告します。