郵政三事業改革がもめ続けています。連日、自民党内で100人を越える議員が会議に参加して激論が交わされています。小泉改革支持は20%しかなく、残りは反対です。新聞などでは、反対している人は、特定郵便局長会から強い働きかけがあるので、票のため反対していると書いてありますが、議員仲間と率直に対話していると、確かに半分ぐらいの人は「地元の選挙が気になるので…」と言います。しかし、残りの人は「どうも小泉首相のやり方が非民主的だ。」とか「なんぼ何でも理屈に合わない。許せない。」と本気で怒っています。
私も時間の許す限り会議に出席して論争を聞いています。先日は午前3時の終了までいました。さすがに疲れました。翌日、朝8時には日中外相会談の経過を聞く外交部会があったので、3時間しか寝られず、一日中頭が「ボー」っとしていました。
この延々の混迷の水源地はどこか。それは小泉首相が政策論議を丁寧にかつ論理的にやらないからです。今日4月21日の朝日新聞の社説に「また“小泉劇場”なのか」との題のもとに「理は小泉首相にある。“民間にできることは民間に”という理念は正しい。」と述べていました。ここがポイントなのですが、朝日の社説は大雑把過ぎます。郵政三事業をよく整理して「民間にできないことは官業で」の部分があることを直視すべきです。
海外青年協力隊でアフリカの奥地に行っている若者が、山形県の山奥の実家に「元気だ!」とハガキを出す。それを配達する。ペイするわけがない。その村に郵便局を置いておばあちゃんの貯金を預かる。年金を支払う。ペイするわけがない。このように「郵便事業」と「地域貢献事業」は採算が合わないのだから、税金を投入して運営すべきです。その額が200億か3,000億か―長時間の論議でも政府側は明らかにしていない。しかし、毎年出る金だから、この出費をきらい、論争の早い段階で財務省が小泉首相に「新たな税金を投入したら民営化に逆行して小泉内閣の評価が下がる。」と進言したのではないかと私は邪推したくなるほどです。
公費を投入しなければ、当然どこからか補充しなければなりません。現在は郵貯・簡保の二事業と一体となってドンブリ勘定で面倒をみており、特定局も「このまま三事業一体で」と言っています。小泉・竹中両氏はこれだけは避けたい。しかし、税金を入れれば、改革逆行となるから絶対のめないと、堂々めぐりをしています。解答のない設問を出してしまったようなものです。議論の混乱が続くか、見切り発車で党内にとんでもないシコリが残るかどちらかです。
私の立場は「郵政事業は民営化する。それを完全に推進するため、民営化になじまない郵便事業と地域貢献事業は分離し、財政資金を投入して官業で行う。」というものです。この立場はきわめて常識的な考え方で、素直に聞くと多くの「まとめ役」と「反対派」の人も考えておられるようですが、小泉首相は反対のようです。
さて、私は改革賛成派でしょうか。反対派でしょうか。中間的な立場と言われそうなので、発言する意欲がわかないのです。