加藤紘一です。大分ご無沙汰いたしました。
先週来、東京株式市場の状況があんまり芳しくない様です。ほんの短期間ですけれども九千円を切った日もあったようです。でもこれは来るべき事が来たという感じであり、私はまた、もしかするとここ一週間・二週間のうちに終値で九千円を切るときが来るのではないかなと思います。
問題はその原因がどこにあるかですが、単に金融機関の力、その安定性といった金融問題をいうだけではなく、日本経済・実体経済そのものが今後国際社会の中において競争力を持つかどうかという事についてみんなが不安があるから、少し株が下がっていくんではないか?というその本質を見なければいかんのだと思います。そしてもう1つ、自分の生活の将来に不安を感ずるから国民がお金を貯蓄にまわし、そしてそれがまた国内消費を冷やしていくという問題点があるんだと思います。ですから悪戯にここで日銀に株を買わせるとか、ETFというんだそうですけれども株価指数に連動する投資信託を政府が、公的機関が買うとか、それから法人税をこれから軽減するとか、そういった対策をとることが正しいかどうか、やはり一番重要なのはこの国の経済と国民の将来に不安があるというところの根本にたち返って、長い目での対策・急がば回れという対策を考えていくのが正しい道だと思います。
※この文章は2002年9月12日に収録した映像の内容を文章におこしたものです。