随想風政策論
大きな政府vs小さな政府

100%の市場原理や自由競争を主張する人も少ないし、完全な政府統制経済を考える人ももういない。要は、バランスだ。

市場原理をどう扱うか
私は、あえて選べば、より市場重視派だ。そして小さな政府を選びたい。当選2回のころ、中小企業の分野調整問題があった。「豆腐屋さん、納豆屋さんの分野に大企業が参入することはやめて欲しい、制限する立法を」という運動だったが、消費者の立場を考えれば賛成しかねた。特別な味にこだわる豆腐と納豆は、小さな店でも存立すると考えたし、いま、そんな形になっている。経済活動の分野では競争が必要だ。「機会の平等」は確保されるべきだが、「結果の平等」まで考えると社会の活力はそがれる。中曽根行革で国鉄も元気でサービスのよいJRになった。銀行も護送船団方式はよくない。
この市場原理に制限を加えてもいい理念があるとすれば「国益」とか「国家安全保障」の視点であろう。また過度の競争が「地域」を崩し始めたらブレーキがある程度必要となる。いま、全国の地方都市が総合型スーパーという巨象に踏み荒らされている。中心市街地はみじめだ。しかも、不採算のスーパーはある日突然閉店を宣言する。既存の商店街はもう戻らない。地域はたまったものではない。「買い物」とは、単なる物の交換という機能だけでなく、人の交流の場であったはず。スーパーも出店に際しては、少なくとも30〜50年は居続ける覚悟があってほしい。しかし、そんな法定外のことを企業に要求しても無理だ。大店法の改正は、米国に要求され、消費者にも配慮して改正したが、失敗だったと思う。地域の消費者も少しそこと理解し始めた。再改正が必要だ。

「失敗」にセーフティネットを
生活に困窮した人に対する最低限のセーフティネットとして、生活保護がある。保護の対象者の中には、チャレンジに失敗した人もいるだろう。生活保護の主要な部分は医療扶助のようだが、いずれにしても、二度と再起出来ない社会はよくない。中小企業の起業者に対する信用保証制度でも、再チャレンジ支援を考えるべきだ。