共に歩む同志たち ふるさと-山形県鶴岡市




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ふるさと

加藤紘一

一歩引いて相手の出方を伺う。鶴岡の人が初対面の人に接する場合、往々にしてこのような態度をとる。それは決して相手を警戒するとかでは無く、どのように接すれば、相手に良い印象を与えるか、ということを無意識のうちに考えてしまうからではないか、と思います。

長い間城下町として栄えてきた鶴岡では、思ったことをそのまま口に出すのは奥床しさに欠ける行為とされ、お互いに相手の心中を推し量りながら言葉を選ぶことが良しとされたのではないか、と思われます。

反面、他の地方の人たちからは、鶴岡の人は本心がわからない、とか物事を決めるのが遅い、とか様々な言われかたをされます。
私も、政界に身を置いて30年近くになりますが、多方面の方達から、「もっとハッタリを利かせろ」「ズバズバ話せ」などとお叱りを受けることがままあります。これは私が、根を鶴岡に持ち、鶴岡人気質を引きずっている証しではないでしょうか。

ところで、鶴岡人気質は、一度心を開けばトコトン付き合えるという面をも持っているのです。私は、鶴岡では中学2年まで過ごし、勉強そっちのけで、同期の誰彼となく、暗くなるまで運動や遊びに熱中した学生生活を送りました。長いブランクの後、衆議院議員選挙に初出馬したとき、父の後援会の人達と共に、中心的活躍をしてくれたのが中学時代の同期生でした。中学時代にはほとんど話を交わした事の無い人や、主義主張のまるで違う道に進んだ人達までも、加藤を男にしてやろうと必死になって応援してくれ、それが今日まで連綿と続いているのも、鶴岡人気質の自慢できる一面と思います。

現在、時間に追われたあわただしい帰郷が度重なり、地元支持者の皆さんのご希望にお応えできない場面も多々あり恐縮の極みですが、それでも鶴岡の地に立つと心の中の澱がさっと澄むような気がします。  鶴岡の人達の、恥じらいを含んだ慎ましやかな笑顔がすきです。

 

  

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