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レポート:第4回・西尾市
2月25日、愛知県三河の西尾市に行ってきました。「西尾まちつくりNPO」の招きです。私が超党派のNPO議員連盟の会長と知ってのお誘いでしょうか。このグループには青年会議所、地域ボランティア、自治会、PTAなどの皆さんが加わっており、政治まかせでなく、自分でできることは自分でやるという精神で地域問題に取り組み、少しでも住みやすい街づくりをめざしているとのこと。現在は主に、中心市街地の空洞化、情報ネットワークの構築、新しい町のデザイン、若者の呼び出し、パソコン教育、ごみ処理などに取り組んでいて、今日は、地域の問題を考えるうえから、国政を考えてみようということになったようです。ベースは住民の自主的な活動にあるとはいえ、政治システムの応援も必要という認識です。
会場は西尾小学校の別棟の和室。40畳ほどの部屋に50人以上の人が、すでに所狭しと座っています。このグループのメンバーは30人弱ということですから、ネットを見て飛び入りされた方もいたようです。三河の他の地区からや名古屋市内、遠くは三重からと。これは越谷市などでも同じことなのですが、主催者や呼びかけ人の方が、ネットで参加する人に、非常にやさしいというか寛容です。これは私にとって大きな発見でした。排除の論理ではなく、協同の姿勢を貫いています。これは、この人たちにとっては、当然のことなのでしょうが、古く、閉鎖的な組織をよく知っている私にとっては、新鮮であり、それだけに心地よく感じました。
私は、「無為自然」としたためられた掛け軸を背に、席につきました。この地の僧籍にある方の墨と聞きましたが、立派な墨蹟を前にすると、やはり身が引き締まります。私のこの行脚は、「無為自然」という境地にはほど遠いものの、なるべく力を抜いて、透明な気持ちで多くの人たちの話を聞くよう心がけたいと、改めて思いました。
「11月の加藤政局は、初め自民党内の改革ということでスタートした。国民の声を、党内や国会内に反映させようというシンプルな行動であった。しかし、11日間の大きなうねりの中で、国民の改革に対する思いはマグマとなって噴出した。その規模は私の予想をはるかに越え、そのエネルギーで私自身も吹き飛ばされてしまった。私の役割はせいぜい1幕と思っていたら、最終章までやれという期待に変わっていた。森退陣ではことがすまなくなっていた。この情勢の読みを間違えた私は、戦術ミスも重なって、中途半端な結果
になり、皆さんの期待を裏切ってしまった。いまは、けじめをつけ、日本をどうするかについて、多くの人の意見を聞くべく、旅に出ている」。
「この国はいまはたそがれっぽいが、大丈夫。明るく元気に改革していけば、面
白い国になる。国民と国土に、可能性と潜在能力が十分あるからだ。しかし、改革していくためには国民に厳しいことも言わなければならない。財政再建、産業構造の改革のためには、国民に痛みと負担をお願いしなければならない。そのためには、まず政治家が変わらなければ、説得力はないし、誰もついてこない」。
私は「改革して、新しい日本をつくろう」との持論を、ここ西尾でも語りました。年金、福祉、教育、世代間対立、科学技術振興さらには日本人の自然観についても触れました。そして話の最後を、「高齢者の定義を変えよう。平均寿命が伸びている今日、20数年前に決めた65歳老人説は古い。5年は伸ばすべきだ。そして働いてもらう、そうすれば生きがいも生まれるし、収入増にもなる。仕事は育児などがいい」と、結びました。
質疑応答は活発で、やはりNPO問題に集中しました。寄付の扱い、税制、運営、雇用という実際にNPOにたずさわっている人の、切実な問題ばかりです。私は議連会長として、細部にわたり実態と方向性について説明しました。その中で、私が、どうもNPOという言葉はなじみにくいと言うと、誰かから、加藤さんは中国語が得意なのだから、考えてみたらと言う声が上がりました。コンピュータを「電脳」というわかりやすさになぞらえてのことでしょう。私も即座に「考えてみたい」と、メモを取りました。この当意即妙さが、あまり組織化されない、自由な対話集会のよさだろうと思います。
政治、政局についての質問も、たくさん出ました。「小さな政府と自民党は相容れないのでは」「地方交付税が諸悪の根源、廃止すべきだ」「顔の見える政治家とは」「首相公選制についてどう思うか」「環境問題で、いま一番大切なことは」などと、どれもポイントをついた鋭い意見、質問です。中には「自民党総裁ではない首相をめざしてほしい」という、私をはっとさせるような意見も出て、びっくりしました。
会も終わりに近づいたころ、県営住宅の自治会長さんが手を上げました。「現在、県営住宅の45%は外国人入居者で、生活や法律の相談を受けている。かれらは在日ブラジル人、苦労して海外に移民した日本人の子孫だ。何とか力になろうと努力しているが、限界がある。これからは外国人との共生問題も重要だと思う」という発言。私は初めて知ることでしたが、とても重要なことだと直感し、「大切なことを教えていただきました。勉強します」と答えました。
後で聞いたところによりますと、会場には市議会関係者も複数来ていたとのこと。ふだんならその人たちが、集会を開くのに、市民が独自に企画した集まりに、政治家が参加している。何かが確実に変わろうとしているのかも知れません。
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