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「日銀総裁」

2003年3月4日収録

 先週、日本銀行の総裁に福井氏が決まりました。だいぶ長く、また、小泉首相が予想外の人事を発表するのではないかというような期待があり、報道されていましたから、福井氏に決まった途端になんだそうかというような声が国の内外にあるようです。
 アメリカ、イギリスのエコノミストはこれによって「日本の改革はもう終わりだ」と言うように酷評しているように聞いています。

 しかし、私は福井氏を支持致します。理由は福井氏がこの日本の経済の抱える問題点を非常に冷酷に冷静にそして厳しく見て、簡単に物事の解決は出来ない、しかしそれをしっかりやらなければならないという、強い危機意識を持っている人だと思うからです。
 よくインフレターゲット論をやればこの国の経済ははすぐ活発化するという意見もあります。確かに日本銀行がお金を刷ったりお金を市中にだしたりすること、いわゆる金融緩和は簡単なのだと思いますけれども、しかしいくらお金を日銀が流しても、民間の金融機関がそれを事業会社に貸さなければ、お金は回っていきません。
 銀行にはBIS規制というものがあって、一定以上のお金は貸し出せませんから、そして今、逆に貸しはがしをしているぐらいですから、このお金の流しがそう簡単ではない事は自明です。

 一方、政府がお金を使えばいいわけですけれども、そして仮に小泉首相の30兆円のこれ以上借金しないという方針を仮にかえて、色々公共事業をやる手もあると思いますけれども、しかしそれが一時の解決にはなっても、長く大きな問題を残すという事はまたこれまでのいくつかの経験で、そして私自身もやってきましたからよくわかる事です。
 個人でも会社でも国でもいくら借金してもいいってことは私はないのだと思います。中央銀行がお金をどんどん刷ってそして物事が解決できるなら、世界各国、苦労はしないと思います。

 福井新総裁はこの問題点を良く知って、そしてその上で対応しようと厳しく考えているところがはっきり見えますから、私は逆にそのほうがいいと思って福井さんを支持します。

 この福井さんの問題につきましては、このホームページの討論の場の経済の欄に、私の考え方をもう少し詳しく述べてありますので、時間があったら見て下さい。




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※この文章は2003年3月4日に収録した映像の内容を文章におこしたものです。

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