- ゲスト
- もんでん英慈さん
(自民党参議院比例区第76支部長) - 対談日
- 2010年6月13日
- もんでん英慈(えいじ)氏 公式サイト
- http://www.monden-eiji.jp/
加 藤: 今日は山形県の酒田市に来ております。
最近、このホームページでおのでら有一さんとたかがい恵美子さんと対談いたしました。今日はそれにもうひとりだけ加えさせてください。もんでん英慈くんです。農協青年部の全国の委員長をしていて、大変コメの問題、農業の問題一般に見識があって、明るく活動的な人物です。農業政策についての見識は相当なものです。
実は今日、6月13日ですけれども、もんでんさんが私の地元に来て、本当の米どころ、山形県酒田市の西荒瀬地区のカントリーエレベーターの前で、地元の農家のリーダーたち20人と細かな農業政策、コメ政策の議論をしました。もんでんさんは、見事な理解力を発揮されていて、頼もしい若者だと、つくづくそう思いました。そして急遽、今日このビデオを撮って、みなさんにご紹介したいと思った次第です。
加 藤: 今度の菅内閣の成立によって、農林大臣が自ら辞任されましたね。それはもちろん、ひとつは口蹄疫についての判断を間違って、ここまで蔓延を許したということから赤松農林大臣が「再任を求めない」と言ったんだと思いますけれども、私はもうひとつ隠れた理由があるように思います。
赤松農林大臣は、コメのモデル事業を発表するとき、全国の農家が争ってこのモデル事業に参加し、そして結果として生産調整が実施され、コメの過剰はなくなると。コメの値段は絶対に下がりません。みんなが争ってモデル事業に参加します。これが15000円の意味です、とこう言ったんですけれども、実際上は、モデル事業に参加している人、4月下旬で1割にも満たなかった。5月下旬、数字が発表されていませんが、3割を切っているんじゃないかと思います。今月、6月の下旬、デッドラインですけれども、本当にみんなが参加するかな、私は「?」だと思っています。
このふたつの判断のミスで、そしてコメの過剰がますます疑われるようになって、その責めを負ったのがもうひとつの理由じゃないかなと思っています。
その中で、もんでんさんも、私も、今日カントリーエレベーターの前で青空の下、2時間近く議論し、やはり農家のみなさんの関心も、非常に我々と似たようなところがあるなと思っております。
それを終えてから、ここ、小さな料理屋さんで、農協の青年部の盟友たちと30人くらいと別室で飲み会をやっていたんですけれども、こちらに来てこのビデオを撮っています。
加 藤: ところでもんでんさん、あの口蹄疫の判断、赤松さん誤ったでしょ。
もんでん: いや、もう、前回宮崎で発生しているわけですから、その教訓が生かされないというのは信じがたい。本当に宮崎の農家のみなさんの想いを思うとですね、これは本当にミスだけでは済まされない問題ですね。農業だけじゃない、地域経済の問題ですね。
加 藤: あの、今度の話でね、私もそうかと思ったんだけど、和牛の世界というのは、もともとから日本の畜産界にあったと思ったんだけど、まあ、たった30年くらいなんだそうですね。そういえば、日本は江戸時代から牛肉を食べる習慣がなかったから、日本の牛は、使役、つまり農作業するための牛。それを、世界の牛肉、ビーフの世界に肩を並べていけるようにしたっていうのは、日本の畜産界のこの30、40年の努力というのはすごいものですね。
もんでん: すばらしい。本当に日本の技術の粋を集めた芸術作品ですよね、日本の牛は。
加 藤: それが、ガタガタっとやられてしまうのは、泣くに泣けない。
もんでん: そうですよね。
加 藤: それから、コメの世界でいえば、どうもね、喜び勇んでモデル事業に参加するというのは、どうもそうでもないような感じがしますね。
もんでん: そうですね、このようにコメが過剰基調になっている中に、コメの生産を刺激するかのような政策ですから、やはり本来まだまだ不足している大豆ですとか、あとはさらに地域の特産のもの、もっとニーズのあるものにバックアップするのならいいんですが、余っているコメにお金を出すというのは、とても私は理解できない。当然価格の下落を招く、そういう政策のようにしか思えませんね、私は。
加 藤: ぼくもそう思いますね。コメに1反歩1万5000円出してくれる、これは米どころの出身代議士だから、当然、それはありがたいね、いただければと思うんだけど、ただそれはコメを扱う業者、卸、買い子・・・コメを集めて農村を歩くのを「買い子」といって、どうもあなたの出身の宮城県にたくさんいて、
もんでん: そうです、そうです。
加 藤: 山形県に買いにきて、皆さん1反歩1万5000円になってるんだから、1俵1000円くらい安くしてと、ご活躍になっているようだけれども(笑)
もんでん: そうですね、足元を見るようなというか、良くも悪くも経済行為ですからねえ。本当の意味での所得補償にならないんですよね。やっぱり買い手が強いですから、供給不足でしたら、まだ精算側がもうちょっと価格主導を握れるんですけれど、圧倒的にコメが余ってるわけですから、それはやっぱり買い手のほうが強いですから、これはぜんぜん喜べないですね。せっかくの1万5000円が、ただお金が右から左に移るだけで、農家の元に残らない。
加 藤: 残らない。まあ、買い手の卸さんも、そんなに儲かるんだったら、またここで競争が起きるから、結局スーパーなどから買い叩かれて、最終的には消費者が得をするんですよ。でも、農林予算が最終的にはコメの値下げに使われるという意味で、それはそれで国民的にはいいかもしれませんが、農家の所得の保障にはならないね。
もんでん: ならないですねえ。本当に、せっかく5600億ものお金を使って、それがさらにいろんな経済行為を誘発して、まさに乗数効果じゃないですけれども、経済の発展にプラスに行くならいいんですけれども、農家の利益を削って、そして国民のみなさんに結果やすいコメが行くのは短期的にはいいようですけれども、農家が疲弊するから、新たに投資をしたり、もっといいものを作ろうという意欲が湧いてこないですからね。そのへんがちょっと問題だと思うんですね。
加 藤: だから今日あなたが、西荒瀬のカントリーの前の農家の人にこう言ってた。有り余るコメにモデルをやるんじゃなくて、どうやったらみなさんが大豆を自然に作ってくれるか、そのモデル事業であるべきで、重点の置き方を間違えたんじゃないか。あれを言ってくれて、ぼくはうれしかった。 もんでん いや、我々現場からすれば、当たり前の話ですよ。
加 藤: そうだよね。
もんでん: やはり残念ながら、コメを作りたいですけど余っているわけですから、やっぱり現実、農家所得を確保するには、コメ以外のもので、コメと同等以上の所得があるような仕組みを作るのが、これはやっぱり当然国の役割だと思いますね。
加 藤: そうですね。
民主党の中にもそういう主張をしている農政議員はいっぱいいましてね、長野の篠原議員だとか、参議院だけど岩手の平野委員とかね。本来ならば、こういう話は超党派で話がつくはずなんですよね。
もんでん: そうです、そうです。
加 藤: どうしても選挙目当ての農政をやると、こんなとんちんかんな重点の置き方になるのかなと思いますね。農政についてのあなたの考えを手短にひとことどうぞ。
もんでん: やはり、今後日本の農政は、本当に意欲と能力と社会性のある担い手が、しっかり地域のみなさんの付託に応えて、そして兼業農家とか、いろんなみなさんが役割分担を追って、そして地域農業をしっかりすると。そういうことによって、日本が農業を中心にしっかり地域経済を支え、この国が豊かなくらしができるというふうに思います。
加 藤: ありがとうございました。
もんでん: ありがとうございました。













