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同志雲霓
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2000年4月25日 於:ニューヨーク


グローバル・フォーラム 2000
加藤紘一代議士スピーチ邦訳


■ 日本は米国に何を期待するのか?

日本は米国が地域レベルで、また世界的レベルで良きパートナーであって欲しいと願っております。良きパートナーの条件とは何でしょうか?端的に言えば、我々日本人は、米国が自信に溢れ、首尾一貫しており、対話の精神を重視する国であることを望んでおります。以下、これらについて説明させてください。

まず第一に、日本は米国が自国の価値観と世界における自らの役割に自信を持ち、そして主要な同盟相手国を信頼して欲しいと願っております。日米関係は共通 の利益と価値観に根ざしております。両国は時として戦術論で意見を異にすることがあるかも知れませんが、我々の基本的な利益はかなり一致しております。こうした理由から、私は日米関係の根幹は揺るぎないと信じております。

第二に、日本は米国が自国の主義や方針を適用する際、それが首尾一貫したものであって欲しいと願っております。残念ながら、米国の行動は時として一貫性を欠くことがあります。ここで、幾つかの例を挙げましょう。

  • 米国は人権問題について一貫性を欠いてきました。例えば、北朝鮮に対して囲い込み(融和)政策を採る一方で、より開放政策を進めており脅威の小さいミャンマーに対しては全く反対のスタンスを採っています。私は個人的には囲い込み政策を好みますが、いかなる政策であれ、出来る限り明確かつ一貫的な方針に基づいて運用されるべきです。さもないと、その政策は道徳的強制力と効果 を失います。

  • 米国は中国との関係において一貫性を欠いてきました。米国の政策は、ある時は人権によって、またある時は経済的な要請や政治的スタンドプレーに振り回されてきました。我々は米国の政策の非一貫性の主要な原因が国内政治に起因することは承知しておりますが、確固たる主義を確立し、明確な政策目標を設定し、外交政策に継続して高い優先度を与えることは米国政府の責務と考えます。つまるところ、合衆国大統領は単に米国一国の大統領であるだけに止まらず、世界のリーダーであると言えます。冷戦が終わっても、米国の大統領が果 たすべき役割は変わっていないのです。

第三に、そして最後に我々が米国に望むことは、いわゆる対話の精神を持って臨んで欲しいということです。米国がいかに強大な力を備えていても、同志の支援と協力なくしては理想の社会を実現することは不可能です。最近、対北朝鮮政策に関して韓国、米国および日本間の政策協調が大きな成果を生み出しているということは、まさにそうした対話姿勢が恩恵をもたらした好例と言えるでしょう。

時として、我々は米国は我々の意見に耳を傾けるよりも指図することを好んでいるのではないかと感じる時があります。例えば、近年のアジア通貨危機に際して、日本は危機に陥った国々を支援するためにアジア通貨基金設立を提案しましたが、米国はほとんど議論の余地もなくその提案を一蹴しました。私は今になって米国内でアジア通貨基金は地域および世界経済全体にとって有益であるとの認識が高まってきていると思います。

要するに、私たちは米国がアジアにおいて良き友人であり、必要とされるパートナーであるべきと考えます。我々の大半は米国が主導的な役割を担うことを歓迎しております。しかしながら、パートナーシップが有益なものになるためには、相互の信頼、一貫性、そして対話の精神が不可欠と考えております。


■ あなたはアジアの将来に楽観的か悲観的か?

私は基本的には楽観主義者です。アジア地域は様々な変化を遂げており、その結果 社会的混乱や政治的不安が生じていますが、私はそれらの困難は克服可能と信じております。中国を世界の大国として順調に発展させて行くということも確かに大きな困難を伴いますが、我々は上手くやり遂げるでしょう。一言で言えば、アジアの将来は明るいと私は確信しております。

私の自信は盲目的な楽観論に基づいているわけではありません。今日のアジアは、25年前、せいぜい10年前と比較してみても、正しい方向に進んでいることは明らかです。まだ完全とはいえない部分もありますが、民主主義は格段に浸透しております。アジア地域の経済成長は、干渉主義の政府ではなく、市場原理によって加速しております。アジアのインターネット使用量 は米国や欧州を上回るスピードで増えており、アジアの若者たちに新しいフロンティアをもたらしております。アジア諸国の首脳たちはお互い個人的な関係を築き、年に数回一同に会する機会を持っております。また、アジアは国際PKO(平和維持活動)活動にも大きな貢献を果たしております。

こうした理由から、私はアジアが現代世界において3つの主要な柱の一つとなっており、今後我々の果たすべき役割はますます重要になると考えております。

── 了 ──

 

 

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