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── 石原慎太郎・東京都知事が、打ち出した大手銀行に対する外形標準課税構想に対して、賛意を表明した。その真意は何か。
【加藤】 自治体の長が自分でものを考え、どうにかしようというリーダーシップは、大変貴重なものだ。これは応援しなければいけない、そういう気持ちで意思表示した。東京都を自分で経営するんだという責任感に敬意を表したのだ。加えて言えば、外形標準課税は、以前からものすごく大きなテーマだった。
── 以前からの大きなテーマとは。
【加藤】 (政治家は)みんな提起しなくちゃいけないと思っていた問題だったということ。まず政府税調がそういう(外形標準課税を導入する)方針でいくと決め、さらに昨年暮れの自民党の税制大綱にもそれを盛り込んだ。加えて、地方税法上も可能な状態にしてある。(導入の)準備はすべて整っていた。
── 加藤さんご自身は、外形標準課税について考えていなかった。
【加藤】 もちろん、考えていた。これは最大課題だ。この問題はどういう政治プロセスで考えるか、これをここ2、3年ずっと考えていた。
── 政府内では慎重論が多いが。
【加藤】 立場によって違う。ただ公的資金は(銀行に)お金をあげたのではない。劣後債として(国が)投資しているのだ。一部の議院が『国の金を地方がもっていく』というのは、間違い。
── 金銀協は、法的措置も辞さない構えだが。
【加藤】 行政訴訟を起こして議論するのも、一つの方法だろう。税制について、いろんな議論が全国的に起こるのはいいことだ。
── 東京都以外の知事の感想や態度をどうみる。
【加藤】 私が一番寂しく思ったのは、いろんな県の知事たちが『全国一斉に一律にやるべきだったのに、東京都だけ先行してやった』という主旨の発言をしたこと。これは本当の自治の精神じゃない。自治省に音頭をとってもらって、『よーいどん』でやるのなら、自分たちもドロをかぶらなくていい、ということだ。
自治省の指示をじっと待っているような知事では本当の地方自治体の長ではない。ニセモノだ。(石原知事の構想には)いろいろ問題があることは承知している。一石を投じたことを私は評価したい。
(聞き手=エコノミスト編集部 濱條元保氏)
── 了 ──
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