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加藤紘一からのメッセージ 2001年5月30日


良い公共事業・後回しにしてもよい公共事業

5月18日に当ホームページの庄内フォーラムに「飽海郡・公務員」さんから、地方財政について指摘をもらいました。この問題は、今後注目されてくるテーマだと思いますので、その投稿と私のコメントを以下に掲載します。

『2001年5月18日(金) 40代 飽海郡 公務員
【庄内の活性化について】
加藤紘一代議士様こんにちわ
当方は、地方公務員をしている者です。
現在、全国的に合併という言葉が聴かれますが、本来、合併は必要性を感じた市町村が行う者でないでしょうか。
今の合併論議は、国が主導して地方の財政悪化を解消するために進めているものと感じています。
実際、現在の財政悪化は国が経済対策などという名目上で、事業費の2分の1又は3分の1という補助金を補助して事業推進をはかってきたツケだと思っています。
経済対策という名目をつけるのであれば、自己資金を10分の1というような補助を支出すれば、現在のような地方財政の悪化を招かなくてもよかったのではと思っています。
現在、庄内14市町村の大合併論議が進みつつありますが、借金を多数抱えている市町村とは合併したくないという本音がありと思います。
国会議員は選挙時のみでなく、もっと国民に広く門戸を解放すべきと思います。』


加藤紘一です。

「飽海郡・公務員」さんの意見で指摘された点は、実は、現在の国の666兆円借金問題や地方分権の重要なテーマになることです。

過去10数年、政府・自民党は何度も景気対策のパッケージを打ち出しました。そのうち、かなりの部分に私自身が関与しています。
景気刺激の公共事業が重要な内容ですが、実施するのは地方自治体。必ず、地元負担があるのですが、「その点は、心配しないで欲しい。自治体にとりあえず借金してもらうが、その返済は、地方交付税で国が責任を持つ。だから、現在の緊急課題、つまり景気回復を実現するため、公共事業を実施してください」と国は呼びかけてきました。
「公務員」氏は1割負担にすべきだったと述べていますが、実はそれどころか、国主導の経済対策の場合は、ゼロ負担としてきました。しかし、いくら地方交付税で将来面倒をみると言っても、その財源になる地方交付税対象税目(所得税、法人税、酒税、消費税、タバコ税)の収入は、ここ10年ぐらい低調で、その不足分は地方交付税特別会計の借金になり、その累積額は、平成13年度までで実に42.5兆円にのぼる見込みです。
一方で、地方自治体にとって十分な費用対効果分析がなされないままに、野放図に公共事業が繰り返されてきたのです。

この点は、大きな問題だと思います。私自身、ずっと気になっていました。今後は、補助事業については地方自治体にしっかりと応分の負担を求めることにより、その事業の必要性を再確認してもらう、そういう形でやっていかなければ不要不急の公共事業はなくならないと思います。
「地元負担分を払ってもやりたい公共事業」は良い公共事業、「払いたくない公共事業」は後回しにしてもよい公共事業という判断が、いちばんいい基準ではないでしょうか。

 

(2001年5月30日)

 


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